昨日、あのうだるような暑さの中で、なぜか「寒波」のことを思い出したのか不思議に感じていました。でも、今思えば、現実逃避だったのかもしれません。
今日は曇りだったおかげで、少し暑さが和らいで助かりました。朝は早めに起きて、チビ庭でひと仕事。実は、ちょっと驚くことがあったんです。
数日前、ふと思い立って、庭に育っていた見慣れない植物を調べてみました。というのも、見たことのない花が咲き、実がなり、背丈も1メートルを超えていたので、さすがに気になって。
その植物は、pokeweed(Phytolacca americana)、日本名はヨウシュヤマゴボウというものでした。北米原産の多年草で、鮮やかな緑の大きな丸い葉、そして存在感のある実がとても印象的。でも、調べてみると「毒性がある」とのこと。思わず「えっ!?」となりました。
最初は、何かの野菜かな?と思っていました。色合いも鮮やかで、大きな葉がとても綺麗だったので。でも、あまりにも成長が早く、実の形も見たことがない…。不安になって調べてみて、本当に良かったです。
しかもこのpokeweed、根(最も有毒)・果実・葉・茎に毒性があるそうです。特に成熟した葉や実は危険で、食べると吐き気・嘔吐・下痢・呼吸困難・けいれんなどの中毒症状が出る可能性も。重症の場合、命に関わることもあるとのこと。うちには小さな子どもがいないのが幸いですが、それでもやはり不安になる存在です。
この実は、カーディナル(ショウジョウコウカンチョウ)やコマドリなどの野鳥にとって、貴重な食べ物でもあるそうで、「なるほど…」と思いました。そういえば去年、うちの庭の桑の実を食べに、カーディナルが来ていたのを思い出しました。きっとそのとき、この植物の種を落としていったのでしょう。カーディナル、特にオスは本当に鮮やかな赤で目を引きます。メスは落ち着いた茶色。そんな美しい鳥たちの置き土産かと思うと、なんだか複雑な気持ちになります。
意外なことに、このpokeweedの**若い芽と葉(※根はNG)**は、何度も茹でこぼして調理すれば食べられるそうです。「ポケサレット(poke sallet)」という料理にもなっていたとか。ただし、調理法を間違えると非常に危険。私には絶対に挑戦できません…。😱
ネイティブアメリカンや初期の入植者たちは、この植物を食用(注意深く)、果実は染料、根は伝統薬として利用していたという記録もあるそうです。伝統と知恵と工夫、すごいですね。
とはいえ、庭でそのまま育てておくにはリスクが大きすぎるので、処分することにしました。まず、上から大きなゴミ袋をかぶせて、紐でしっかり縛り、シャベルで根っこを掘り起こして撤去。私は長袖・長ズボン・ゴム手袋・防護メガネという完全装備で対応しました。暑かったので、朝の涼しいうちに済ませました。ここまで慎重になったのは、皮膚への刺激や誤って中毒を起こすのを避けるため、取り扱う際は手袋を着用してくださいとの注意があったためです。無事に作業は終わりました。
本当は、鳥たちが実を食べるのを待ちたい気持ちもあったのですが、成熟すると毒性が強まるとのことで、善は急げ!と決断しました。
自然の中には、美しくても一筋縄ではいかない存在があるものですね。
